思春期の頃に出来るニキビと、大人になってから出来るニキビ、同じものだと思っていませんか?
同じニキビでも、思春期ニキビと大人ニキビでは出来る部位や、原因が違います。
今回は大人ニキビの原因や、対処法などを詳しくお話ししていきます。
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大人ニキビとは?
年齢を重ねるごとにお肌には様々なトラブルが出てきやすくなりますが、中でもやっかいなのが『大人ニキビ』です。
大人ニキビとは20歳を過ぎてから出来るニキビのことを言います。
なかなか治らない上に、治ったと思ったら他の部位に出来てしまったり、ついつい触ってしまって炎症を起こし、ザラつきや、シミのような痕が残ってしまったり…。
思春期ニキビは額や鼻など皮脂の分泌量が多い所によく見られますが、大人ニキビは頬や顎、フェイスラインなどにも出来やすいです。
20代〜40代の女性に多く、50代を越えてくるとあまり気にならなくなる傾向があります。
思春期ニキビとの違い
ニキビには20代の頃に悩まされていたという方も多いのではないかと思いますが、10代の頃の思春期ニキビと、20代以降に出来る大人ニキビには違いがあります。
10代の思春期ニキビは主に『皮脂の過剰分泌』が原因です。
皮脂が過剰に出ることで、毛穴に皮脂が詰まり、炎症を起こすことでニキビなどのトラブルに繋がります。
ですから、思春期ニキビは乾燥肌の子にはあまり出来ません。
出来る部位も皮脂の出やすいTゾーンに多く見られます。
白ニキビが多く、膿むことも多いですが、思春期ニキビは生理的なニキビなので、3〜4年くらいで落ち着くのが特徴です。
一方で大人ニキビは原因が複数あり、普段の生活習慣も大きく関わっています。
症状を繰り返すことも多く、痕が残ってしまうこともよくあります。
大人ニキビには、皮脂はあまり関係なく、頬や顎、フェイスラインによく見られます。
どちらのニキビも毛穴が詰まり、菌が増殖するという点では同じですが、何が毛穴に詰まるのかが大きな違いになります。
大人ニキビは加齢とともにお肌のターンオーバーが滞り、古くなった角質が剥がれ落ちずに毛穴に溜まったり、メイク汚れが落としきれておらず、毛穴に残ったままになったりしていることが原因で起こるため、皮脂は関係ありません。
ですから誰にでも出来る可能性があるのが大人ニキビです。
大人ニキビができる原因や対処法を詳しく解説します
大人ニキビってどうして出来るの?原因は?
大人ニキビの原因は複数あるとお話ししましたが、詳しく見てみると次のようなものがあります。
睡眠不足
寝不足が続いて、ニキビが出来てしまった…という経験はありませんか?
睡眠というのは、ただ疲れた身体を休めているわけではありません。
眠っている間に成長ホルモンを分泌し、新陳代謝を促進させ、お肌を生まれ変わらせる手伝いをしているのも質のよい睡眠習慣によるものです。
しかし、ただ寝ていればこの成長ホルモンが分泌されるわけではありません。
質の良い睡眠のためのゴールデンタイムは午後10時〜2時までの間です。
この時間に質の良い睡眠がとれていないと新しい皮膚が作られません。
お肌のターンオーバーを正常にし、ニキビのないお肌を作るためには、睡眠は必要不可欠です。
偏った食生活
私たちの食べたものがお肌を作るというのは想像がつきますよね。
加えて、ニキビとは皮脂が過剰に出てしまうことが原因にもなります。
皮脂は適量であれば、皮膚の上での保護膜の働きをしてくれますが、過剰に分泌してしまうと、毛穴を詰まらせる原因になります。
ですから、皮脂の出やすい食生活をしていると、どんなにケアをしてもニキビは改善されません。
揚げ物やお菓子、ジャンクフードなどの摂りすぎには注意しましょう。
ストレス
ストレスは美容の大敵です。
一言でストレスと言っても、紫外線などの外的ストレスや、生活習慣からくる内的ストレス、日々の生活の中からくる心理的ストレスなど様々な要因があります。
私たちの身体はストレスを感じると、ホルモンのバランスを上手くコントロール出来なくなり、男性ホルモンが大量に出て来ます。
この男性ホルモンが出ると、皮脂の分泌が促されてしまうので、ニキビが出来やすくなります。
自分なりのストレス解消法を見つけておきましょう。
乾燥
ニキビは脂っぽい脂性肌の方に出来やすいイメージがありますが、実は乾燥も大人ニキビの大きな原因です。
私たちのお肌は乾燥していると、足りない水分を補おうと、皮脂を過剰に分泌させます。
この過剰に分泌させた皮脂が毛穴に詰まり、炎症をおこすことでニキビに繋がります。
クレンジングや洗顔のしすぎも、必要な油分を落としてしまい、乾燥肌に繋がってしまいますので、注意しましょう!
ホルモンバランスの変化
出典:http://www.ladycal.net/item/292
生理前になるとニキビが出来る…。
こんな経験がある女性もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
これは、ホルモンバランスがニキビに大きく関わっているからです。
私たち女性の身体の中では、エストロゲンとプロゲステロンという2種類の女性ホルモンのバランスが生理周期によって変化しています。
生理前に活発になるプロゲステロンは、皮脂の分泌を促進させる働きを持っています。
そのため、生理前にはニキビが出来やすくなります。
大人ニキビは【お肌の悲鳴】です。
出来てしまったらまず、ご自身の生活習慣を見直してみましょう!
パーツごとの大人ニキビの原因
ニキビが出来る箇所は人によって様々です。
その中でも、自分は特にここに出来やすいという部位はありませんか?
ニキビの原因が生活習慣からなるものであれば、貴方のニキビには出来る原因があるのかもしれません。
ここからは、ニキビが出来る部位ごとの原因についてお話ししていきます。
Tゾーン(額から鼻)
Tゾーンは皮脂の分泌量が多い部位です。
思春期ニキビの多くは皮脂の過剰分泌が原因なので、主にこのTゾーンと呼ばれる部位にニキビが出来ることが多いです。
大人ニキビの場合は、クレンジング・洗顔などでの擦りすぎや、洗い残しによる刺激で出来る場合が多いです。
また、保湿も十分に行き届いていないことが多い部位でもありますので、乾燥してしまい、ニキビができやすくなります。
Uゾーン(フェイスライン)
Uゾーンは手などで触れることの多い部位です。
ですから、手についた汚れや雑菌などが付きやすく、炎症をおこしてニキビの原因になります。
また、Uゾーンのニキビはホルモンバランス(月経周期)も大きく関係しており、月経周期の後半に増えてくるプロゲステロンの影響でニキビが出来やすい傾向にあります。
頬
頬は皮脂の分泌量が少なく、乾燥しやすい所です。
その為、肌は乾燥を補おうと余分な皮脂を出してお肌を守ろうとします。
また頬は、顔の中でもよく手が当たる部分でもあります。
洗顔などでも、頬から洗うという方も多いでしょうし、メイクでもファンデーションやチークなどで、他の部位よりも刺激を受けやすいです。
刺激による乾燥と、メイク汚れなどが毛穴に詰まることでアクネ菌が繁殖することでニキビが出来やすい部分です。
アゴ
顎の周辺は汗腺がないので、元々乾燥しやすい部位です。
汗腺はありませんが、皮脂腺は存在していますので、こちらも乾燥を補おうと皮脂が出やすくなります。
しかし、汗腺がないため、むやみに皮脂を取り除くと更に乾燥して悪循環に…。
皮脂の分泌は抑えながら、しっかりと保湿を心がけましょう!
ニキビの種類
ニキビと一言で言っても、色々と種類があるのをご存知ですか?
ニキビは色によって原因も症状も違います。
くわしく見て、知っておきましょう。
白ニキビ(初期段階)
毛穴の中に皮脂は詰まっていますが、毛穴が塞がっているので、皮脂が透けて白く見えるニキビを白ニキビと呼びます。
まだ炎症を起こす前の初期段階ですので、かゆみや痛みを感じることはほぼないはずです。
大人ニキビの場合は、ホルモンバランスの乱れなどによってお肌のターンオーバーが崩れることで、毛穴周辺の皮膚が厚くなり、毛穴に角質などが詰まるのが原因です。
また脂質・糖質の摂りすぎも原因のひとつです。
お菓子を食べすぎた翌日などに、ポチッと出来てしまった覚えはありませんか?
初期とはいえ、進行すると炎症に繋がるので、早めのケアが大切です!
黒ニキビ(酸化)
白ニキビが酸化すると、黒ニキビになります。
毛穴に詰まっていた皮脂が表面に出てくることで空気に触れ、酸化することで黒っぽく見えるようになります。
白ニキビと同様、ニキビの初期段階ですが、こちらもホルモンバランスや生活習慣の乱れが主な原因ですので、早めにケアしましょう。
赤ニキビ
ニキビの中で最も目立つのが、この赤ニキビです。
赤ニキビは、毛穴の中で増殖したアクネ菌を攻撃するために、白血球が集まって炎症をおこしている状態です。
痛みやかゆみを感じる場合も多いですが、とにかく触らないことが大切です!
黄ニキビ
黄ニキビは、赤ニキビから炎症が進んだ状態のものです。
ニキビ全体は赤っぽいですが、中心に膿がたまって黄色く見えます。
膿が出てきたら治りかけているので、清潔に保ちましょう!
無理矢理潰して膿を出したりする行為はニキビ痕に繋がりますので、絶対にやめましょう。
紫ニキビ(結節性ニキビ)
痛みやかゆみなどはありませんが、凸凹、ゴリゴリしたしこり状になるので、見た目もよくありません。
炎症や化膿を繰り返していると、皮膚の奥まで炎症が進み、そこに膿や血液が溜まります。
そうすると、皮膚の表面に赤黒いしこり状のニキビができます。
この紫ニキビも食生活や、便秘などの生活習慣、ホルモンバランスの乱れが原因のニキビです。
大人ニキビが出来てしまったら?
大人ニキビを予防、改善するためには日々の習慣がとても大切です。
スキンケア
まずは毎日のスキンケアを見直してみましょう。
10代のころと違い、乾燥肌もニキビの原因になるのが、大人ニキビです。
ニキビは脂汚れが原因だから、しっかりと洗顔しなきゃだめだ!と思っている方も多く、ニキビに悩んでいる方は洗顔をしすぎている傾向があります。
しかし、洗顔のしすぎは大人ニキビには逆効果!
洗顔は多くとも1日2回までに留め、よく泡立てた洗顔料で、肌をこすらないよう、刺激を与えないようにしながら洗います。
すすぎ残しも炎症の元になりますので、37度前後のぬるま湯で20回〜30回しっかりと優しくすすぎましょう。
フェイスラインや髪の生え際などは、すすぎ残しも多い所なので、隅々までしっかりとすすぎます。
洗顔後の肌はとても敏感な状態ですので、出来るだけ早く化粧水、乳液、クリームなどでたっぷりと保水・保湿をしましょう。
生活習慣
スキンケアを見直したら、今度はご自身の日々の生活習慣を見直してみましょう。
十分な睡眠はとれていますか?
睡眠不足はニキビの悪化の原因です。
私たちのお肌は、夜22時〜翌2時までのゴールデンタイムと呼ばれる時間に質の良い睡眠が取れていると成長ホルモンが分泌され、寝ている間に細胞が修復・再生されます。
睡眠のリズムが崩れていたり、寝る直前までテレビやスマホなどの光を浴びていると、自然な睡眠を妨げてしまいます。
規則正しいリズムを意識し、質の良い睡眠を取れるように、心がけましょう。
食生活を見直してみましょう
無理なダイエットで栄養不足になっていたり、お菓子やジャンクフードなどを過剰に食べすぎたりしていませんか?
脂っこいものを好んでよく食べるという方は要注意!
油脂をたくさん使った料理は皮脂の分泌を促すので、ニキビの原因になります。
ただし、大人ニキビは思春期ニキビとは違い、複雑です。
甘いものや、脂っこいものを控えれば治るというものでもありません。
ですから、ニキビ予防というよりも、美肌を作る食生活を意識しましょう。
お肌や身体の健康を維持するために必要なタンパク質、皮膚や粘膜に潤いを与えるビタミンA、皮膚にハリと弾力を与え、皮脂をコントロールするビタミンB群、コラーゲンの生成を助け、メラニン色素の増加を抑制するビタミンC、血行を促進するビタミンEをまんべんなく摂りましょう。
また便秘もニキビには大敵です!
2種類の水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を合わせて撮るように心がけましょう。
ニキビとよく似た他の肌トラブル
ニキビの治療を行っていてもなかなか良くはらない場合は、他の病気である可能性もあります。
① 毛包炎・毛嚢炎
直径1mm以下の赤いぶつぶつで、中に白や黄色の膿がたまっている場合があります。
見た目は炎症を起こしたニキビに似ていますが、芯がなく、かゆみや痛みもないのが特徴です。
毛抜きやカミソリなどでムダ毛のケアをした後に起こりやすいです。
軽い場合は肌を清潔にしていれば治りますが、長引いたり、頻繁に出来るようであれば皮膚科を受診しましょう。
② 稗粒腫
目の周りなど、皮膚の薄い所に出来やすい1〜2mmの白いぶつぶつです。
毛穴の奥にある毛包や、皮脂腺に肌の老廃物や細くて柔らかい毛が留まることで発生します。
炎症を起こしているわけではないので、放置しても問題ありません。
気になるようであれば、皮膚科のレーザー治療などで取り除くことも可能です。
③ 酒さ
顔が火照ったような赤ら顔に見える皮膚の病気です。
鼻、頬、顎を中心に左右対称に赤みが出たり、ニキビのようなブツブツが出たりします。
紫外線やストレス、暑さなどが原因で毛細血管が拡張し、血管や毛穴の周りに炎症が起きてしまうことが原因です。
見た目と少しの刺激以外は大きな問題は起こらないので放置されがちですが、赤みが気になる方も多いので、皮膚科を受診することをオススメします。
④ 粉瘤(おでき)
アテローマ、アテロームとも呼ばれ、皮膚の良性腫瘍のひとつです。
脂肪のかたまりとも思われがちですが、表皮で出来た袋のような腫瘍です。
ニキビと違い、1㎝以上の大きなデキモノになることもあります。
炎症を起こしてしまうと切開して取り除くようになるので、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
なかなか治らない時は皮膚科へ行きましょう
ニキビは尋常生痤瘡という皮膚の病気です。
ですから、皮膚科で治療を受けることが出来ます。
ニキビは食生活やスキンケアなどの生活習慣の見直しで、ある程度なら改善することも出来ますが、やはり時間がかかります。
ニキビは早く治せば治すほど、肌に跡が残るなどのリスクを減らすことができます。
また、赤みやクレーターのような凹みが残ってしまった場合などは、皮膚科でそれぞれに応じたレーザーなどでの治療が効果的です。
気になる方は早めに皮膚科を受診しましょう♡
まとめ
実は多くの大人女性が悩んでいる大人ニキビ…。
原因はひとつではなく、複雑であることが多いです。
ニキビが気になったら、早めに皮膚科を受診することも悪化させないためには必要です。
その他にも、ストレスと上手に付き合うこと、生活習慣を整えることも大切です。
その上で、スキンケアなどお肌の状態に合わせたお手入れを心がけてみてくださいね♡
目指せ!素肌美人♡